2016年10月19日 一覧

思い入れのある入れ歯

私には、「入れ歯」にとても思い入れがあります。
私は、小さいころから、とても食いしん坊で、これが食べたい、あれが食べたいなどが口癖でした。
幼稚園の頃、祖母の家に遊びに行ったときでした。
祖母は、私の顔を見て、あわててサッと何かを手で隠しました。
私は、きっと食べ物や、お菓子を食べられないように隠したんじゃないかと思い、嫌がる祖母の後を追いかけていきました。

ようやく見つけたと思った祖母の手の中から、入れ歯が出てきたときには、とてもびっくりしました。
また、入れ歯がなくなったときの祖母の顔に、当時小さかった私は、びっくりして、梅干しみたいになってる、と思いました。
それから入れ歯のことが気になってしまい、祖母が食事の際に噛むときもなんだかカタカタ言っていて、不思議に思っていた記憶があります。
そして、もう一つ大人になってからも「入れ歯」の思い出があります。

昔、働いていたときの職場での出来事だったのですが、レストランで働いて、お客様がみなお帰りになられて、片づけをしていたときでした。
同僚のスタッフが、すごい叫び声を出して私を呼ぶので、慌てて見に行きました。
そのスタッフは、「お味噌汁の中に、歯が…」と指をさしていたので、見てみると、お味噌汁の中に、入れ歯がぽっちゃり浸かってしまっていました。
見つけたスタッフは、なぜお味噌汁の中にトウモロコシが入っているのだろう、と思ったらしいのですが、入れ歯だと分かりびっくりしたようです。

その後、お客様が入れ歯を取りに来られることがなかったので、恥ずかしくて取りに来られなかったのか、忘れてしまっていたのか、お酒を飲んでいて気づかなかったのかは、分かりませんが、その後どうしたのだろうと気になります。

私自身、年齢的にまだ入れ歯をつけるような歳ではないのですが、歳をとり、歯がなくなってしまっても、歯がある、ないによって印象は違ってきますし、何よりもおいしくモノが食べられるような入れ歯だといいなと思います。
いつまでも、お肉や硬いものなど食べていたいものです。
簡単に口から外れないような入れ歯で、今よりももっと快適な入れ歯になっていると嬉しいです。